毎年7月最終土曜日に開催される「メルヘンおやべ源平火牛まつり」は、源平倶利伽羅合戦の際に木曾義仲が用いた作戦「火牛の計」にちなんだ、全国唯一の豪快で魅力あふれる祭り。1999年から行われている火牛の計レースは、祭りの1番の見所で、鉄骨の台車の上に据え付けられた藁でできた数百キロの巨大な牛を引いてタイムを競う。走る姿は誠に勇壮で、まるで840年前にタイムスリップしたかのような雰囲気の中、熾烈な戦いが繰り広げられる。
火牛の計とは
平安時代末期、寿永2年5月11日(1183年6月2日)に現在の富山県小矢部市と石川県津幡町にまたがる「倶利伽羅峠(くりからとうげ)で起こった倶利伽羅源平合戦において、源氏方の武将木曾義仲が使ったとされる戦法。皆が寝静まった夜半、牛数百頭の角に松明をつけ、敵陣に突進させ、相手方の兵士を谷底へ突き落し、見事勝利をおさめたとされている。